タイ観光・スポーツ省は、外国人旅行者に対する300バーツの入国料(観光税)の徴収を、航空旅客から開始する方針を発表しました。ソラウォン・ティアントン観光・スポーツ大臣によると同省は現在、この新制度の詳細を見直しており、来年1月に内閣の承認を得る予定です。なお、このプロジェクトは2023年2月にプラユット政権によって承認されていましたが、政権交代に伴い、新内閣からの正式な承認が必要とされています。
航空旅客を対象に第1段階の導入
ソラウォン大臣は、入国料の徴収はまず航空旅客を対象に開始される予定であり、内閣承認後6か月間でシステムの整備を進めると述べました。その後、陸路での旅行者にも適用する第2段階へと移行します。
支払いは、クルンタイ銀行が準備する取引システムを通じて行われます。旅行者は専用のウェブサイトやアプリを利用して、韓国のK-ETAのように事前にオンラインで登録し、支払いを完了する形となる見込みです。
保険制度も併用、保険料は最大60バーツ
この観光税には旅行者向けの保険が含まれており、1人当たり60バーツまでの保険料が課されます。保障期間は30日間で、事故による死亡時には100万バーツ、負傷時には50万バーツの補償が提供されます。これは、ほとんどの観光客が1ヶ月以内の滞在であることを考慮したものです。
料金統一の提案も検討中
現在の計画では、航空旅客には300バーツの税が課される一方、陸路および海路で入国する旅行者には150バーツが設定されています。しかし、ソラウォン大臣は、差別的との批判を避けるため、すべての入国ポイントで300バーツに統一する提案も検討しています。
なお、国境を頻繁に越える商業目的の人々は、国境通行証を使用することでこの支払いを免除される予定です。
この入国料の導入により、タイ政府は観光客の安全を確保し、保険制度の充実を図るとともに、観光業の持続可能な成長を目指しています。
(タイランドニュース 2024年10月24日)