2015年1月14日、
タイの軍政は、昨年のクーデター後から落ち込んでいる観光客を呼び戻すため、
バンコクの都心部で大規模なパレードを開催した。
イベントは、タイらしさをテーマに地方ごとや、伝統を主題にした見せ物が山車とともに行進。
観光客にタイらしさをアピールした。
昨年タイを訪れた外国からの観光客は、前年比6%ダウンの2471万人。
この事態を受けた政府は、昨年末までに、
これまでの主要な観光地だけではない、地方の観光地を紹介するとともに、
今回のテーマともなったタイらしさをアピールすることで、観光客を取り戻したい考えだ。
イベントに先立って、2015年の観光客予想は2836万人、
1290億バーツ(約4640億円)の収益予想が発表された。
第1四半期だけで755万人がタイを訪れるだろうと予想している。
今回のイベント開催の経緯には、軍政ならではのゴリ押し的な印象を感じずにいられない。
平日に行なわれたこと、そして、年末年始のピークを過ぎていたことなど。
まずは観光客を誘致したい地域だけでも、
戒厳令を解除するべきであり、その上でこうしたアピールをするべきだろう。
観光客が減っている根本的な原因を直視しないままに、
何度こうしたイベントやアピールをしてもその効果は限られたものとなるだろう。