タイ観光スポーツ省によると、
バンコクのスワンナプーム空港、
ドンムアン空港、南部のプーケット空港など
タイの主要5空港からの外国人入国者数は
17日にバンコクで起きた爆弾事件後、大幅に減少した。
5空港からの入国者数は
8月1日から17日にかけ、1日約7万4000~8万6000人で推移していたが、
事件後は急速に減り、24日は5万4000人、25日は5万3000人だった。
観光はタイの基幹産業のひとつ。
特に今年は内需、輸出ともに不振な中、
観光が経済のけん引役となっていた。
外国人旅行者の減少が長引けば、
経済に与える影響は深刻だが、
爆弾事件の犯人が捕まっていないだけに、
対外的に治安の確保をアピール出来ない状況で、
タイ軍事政権は対応に苦慮している。
バンコクでは17日、都心のラチャプラソン交差点の
観光名所「エラワンの祠」で爆弾が爆発し、
タイ人6人、中国人とマレーシア人各5人、香港人2人、
シンガポール人とインドネシア人各1人の計20人が死亡、
日本人を含む128人が負傷した。
翌18日には都内を流れるチャオプラヤ川のサトン船着場の
水路で爆弾が爆発したが、けが人はなかった。
警察の捜査は迷走し、事件から1週間以上経過しても、
犯人像すら絞りきれていない。
2014年にタイを訪れた外国人は、
バンコクでの大規模な反政府デモ、
それに続く戒厳令と軍事クーデターなど政局の混乱が影響し、
前年比6.7%減の2478万人に落ち込んだ。
今年1月~7月は前年同期比31%増、1750.4万人と好調で、
国・地域別では中国人が478.2万人(前年同期比112%増)で1位、
マレーシア人が198.9万人(同53%増)で2位だった。
今回の爆弾事件では中国人、マレーシア人の死傷者が多い。