タイ中部のアユタヤで雨が降り続いたことによる洪水の被害が広がり、
タイ当局は食料などの支援物資の配布を始めるとともに、
さらなる川の増水への警戒を強めています。
タイでは7月からの雨季で雨が降り続いたことと、
ダムからの放水量の増加で川が氾濫して洪水の被害が広がり、
タイ政府によりますと全土で合わせて4万世帯が影響を受けています。
このうち最も大きな被害が出ているタイ中部のアユタヤでは、
29日、タイの王室や政府の職員が、
食料や医薬品などの支援物資の入った袋を被災した住民に配りました。
運河に近い地区ではバナナの畑がおよそ1メートルの深さまで水につかっていて
住民たちは、ボートに乗って支援物資を受けとっていました。
住民の1人は「水が急に増えたので怖いです。
仕事に出るのも大変です」などと話していました。
タイでは2011年に、大規模な洪水の被害が広がり、
タイに進出している日系企業の工場の操業にも影響が出たことがあります。
今回の洪水はそのときと比べ小規模で、今のところ、
都市部への大きな影響は無いと見られていますが、
雨季はあと数週間は続く見通しで、タイ政府は7つの県に注意報を出し、
さらなる川の増水への警戒を強めています。
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