2019年8月2日、午前中に発生したバンコク都内での爆発事件は、6カ所で4人が負傷した。都心のビジネス街シーロム通りの高架鉄道駅付近での爆発で巻き添えになった人がいなかったのは、不幸中の幸いだったと言える。
しかし、ラクシー区の政府庁舎敷地内で庁舎ビルと軍施設で爆発があった事は、表向き民生に移管した政府への痛烈なメッセージが込められていると考えられる。
現在までに犯行声明などは、どこからも発せられていない模様だが、アセアン外相会議当日を狙った犯行と言うことからも、宗教的な組織ではなく、軍事色の強く残った現政権への揺さぶりを狙った政治的な勢力の犯行ではないかとの見方が多いようだ。
その場合、すぐに名前があげられるのがタクシン元首相の勢力だか、長く続く軍事政権には、旧黄シャツ勢力にも反感を募らせている別の勢力がある。また、深南部のイスラム原理主義勢力も無視する事できない。
表向き民生に戻ったタイだが、軍事政権の圧政には、一般庶民や商人たちも不満を募らせていて、今回の民生復帰もまやかしだと不満を訴える声も少なくない。
爆発事件現場では、厳重な警戒態勢が敷かれており、パトロールも強化されている。しかし、それ以外は至って平静を保っている。旅行業関係者は、必要以上の不安を煽ったり、旅行のキャンセルなどをしないで欲しいと訴えている。周辺国の中で最も安全度が高いのはタイだ。
(GLOBAL NEWS ASIA 2019年8月3日 05時45分)
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