今年の観光収入は前年比9%増の2兆4100億バーツ（約7兆8084億円）を見込む。
国内総生産（GDP）の1割に相当する観光業の活性化により、低迷する景気の底上げを図る狙いだ。
現地紙バンコク・ポストなどが報じた。
16年の観光収入の内訳は、国外からの旅行者による収入が
1兆5600億バーツ、国内の旅行者からが8500億バーツと予測される。
15年に同国を訪れた外国人旅行者数は2988万人だった。
昨年8月に首都バンコクで爆弾テロ事件が発生し、
旅行者減が懸念されたものの、通年の旅行者数は当初見通しを上回った。
16年は外国人旅行者数について、15年比で7%増の3200万人を目指す。
中国経済の減速を受け、タイを訪れる外国人旅行者数で国別首位の中国からの
旅行者への依存度を低減し、東南アジア諸国連合（ASEAN）からの旅行者誘致を強化する。
観光業の振興を図るため、同国政府は観光業への投資について税制優遇措置を講じる見込みだ。
観光・スポーツ省はタイへの航空路線拡大に向け、国内空港の離発着料の低減なども検討している。
観光客の消費刺激策として、同国関税総局は、
販売価格引き下げを目的にブランド品などの高級品に対する輸入関税を引き下げる見通しだ。
また、国内旅行の需要喚起に向け、タイ政府観光庁（TAT）は、
ホテルなど業界団体と連携し、大幅な値引きなどを含む観光キャンペーンを2月から始める。
TATのユタサック長官は、観光キャンペーンに伴う観光収入は少なくとも500億バーツと見込む。
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