インラック政権(2011~2014年)が導入した事実上のコメ買い取り制度
「コメ担保融資制度」をめぐる汚職と巨額の損失を放置したとして、
インラック前首相が職務怠慢などに問われた裁判で、
タイ最高裁判所は27日、被告不在のまま、禁錮5年の実刑判決を下した。
裁判は政治職在任者の汚職などを裁く一審制の特別法廷、
最高裁政治職在任者刑事犯罪部門で行われた。
当初は8月25日に判決が出る予定だったが、
インラック前首相が出廷せず、延期されていた。
前首相は国外に逃亡したとみられ、逮捕状が出ている。
前首相は8月23日に陸路でカンボジアに脱出し、
その後、空路で第三国に向かったとみられる。
警察は逃亡を手助けした疑いで警官3人を取り調べているが、捜査の進展は遅い。
前首相はタイ軍事政権の厳重な監視下にあったほか、実刑判決を受け収監されれば、
前首相の支持層と軍政の対立が激化するという懸念があり、
軍政が逃亡を黙認もしくはほう助したという見方もある。
前首相の所在は明らかになっていないが、
一部では英国政府に政治亡命を申請する見通しと報じられた。
前首相の兄で事実上国外亡命中のタクシン元首相は今月、英国を訪れた。
ほぼ同時期に、
軍政の実力者であるプラウィット副首相兼国防相も英国を訪問している。
コメ担保融資制度はインラック政権発足直後の2011年10月に導入された。
政府が市価の約4割高でコメを買い取ったため、コメ農家には好評だったが、
タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、
2012年には1981年以来初めてコメ輸出世界一の座から転落した。
また、政府がコメの国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、
膨大な在庫が積み上がった。
買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、
汚職の温床になっているという指摘もあった。
国際通貨基金(IMF)はこの政策を、
「財政負担が重い割に政策効果が低い」と批判した。
2014年5月のクーデターで
インラック政権を打倒したプラユット軍事政権は同年、コメ担保融資制度を廃止。
同制度をめぐる損失、汚職について、
インラック前首相ら関係者の訴追、賠償請求を進め、
昨年9月、前首相に357億バーツの損害賠償の支払いを命じた。
今年8月25日には、コメ担保融資制度で政府が農家から買い取ったコメの一部を
政府間取引で中国に輸出したと偽りタイ国内で転売したとして、
最高裁がインラック政権のブンソン元商務相に禁錮42年、
プーム元副商務相に禁錮36年の実刑判決を言い渡した。
元商務相らは判決後、収監され、服役中。
(newsclip.be 2017年9月27日 14時47分)
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