タイのプミポン国王が死去し、長男の皇太子が次の国王として
即位するまでの期間が長期化するとの見方が広がる中、プラユット暫定首相は、
1年以上先に行われるとみられる国王の葬儀が終わるのを待たずに、
早ければ今月中にも法律上の即位の手続きが行えるという見解を示しました。
タイの王位継承をめぐって、プラユット首相は先週、プミポン国王の長男の
ワチラロンコン皇太子が、手続きを進めるのは1年以上先になるとみられる
国王の葬儀が終わったあとにしたいという意向を示していることを明らかにし、
皇太子の即位は来年の10月ごろになるという見方が広がっていました。
しかし、プラユット暫定首相は18日、閣議の後の記者会見で
「法律上の即位の手続きは、追悼の儀式が始まってから7日後や、
15日後に行うことができる」と述べ、これまでの見方とは異なり、
早ければ今月中にも法律上の即位が可能だという見解を示しました。
一方、ワチラロンコン皇太子が、今回の首相の考えを受け入れるかどうかは、
これまでのところ明らかになっていません。
タイでは、今年8月の国民投票で承認された新しい憲法草案が効力を持つには
国王の署名が必要なため、国王不在の期間が長く続くことで、
民政復帰のための手続きが遅れるのではないかと懸念する声も出ていました。
プラユット暫定首相としては、
王位継承に伴う混乱を打ち消し、国民の不安を解消する狙いがあるとみられます。
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